龍のほこら Haze of the heart 忍者ブログ

龍のほこら

図書館戦争の二次創作を置いている場所になります。 二次創作、同人などの言葉に嫌悪を覚える方はご遠慮ください。

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こんにちは!
1日1記事!!を目標にまた更新していけるように頑張ります!!
と、言いつつ通販の作業などあるのでさぼりがちになるかもしれない今月ですorz
まずは、連絡事項のご案内!

<入金のご案内>
注文番号1~6の方へ入金のご案内をお送りしております。
眠い頭でお送りしたので、間違いなどございましたらご連絡下さいませ。

<通販について>
正確な部数は出ておりませんが、残部通販は行います。
部数は20日時点の部数をご連絡する予定です。

<ペーパーについて>
イベントにてご購入されたお客様で『龍のほこら出張所』と銘打った表紙合わせて8PのA5サイズのペーパー冊子を受け取っていない方がお見えでしたらご連絡下さい。
現物、またはデータのメール送付にてお届けいたします。
※ 現物をご希望の方はメールフォームより、お届け先を記載の上お問い合わせ頂けますと幸いです。

<購入特典について>
ペーパーをご覧になって下さった方はお気づきかもしれませんが、ご購入頂いた特典についてです。
特に開始時期などを明記しなかったことに思い当り……メールはいつ送って頂いても構いません。
データの送信は、せっかくなので堂郁の日である10月19日開始を目標に準備します。
(あと数日ですが、頑張ります^^;)

貰ってやろうと仰って下さる方が居ましたら、どうぞお送りくださいませ。

連絡事項は以上です。

さて、本日は半年も前に行っていたこの文字が入っているフォロワーさんからリクエスト受け付けます!な診断をした時にリクエスト頂いた小話をば…。
リクエスト下さったのはまりんさんで、教育隊の頃の郁ちゃんの無自覚嫉妬で女性の影を匂わせてとのことでした。
最初は教官に彼女が居る設定で!と仰ってたんですが、私が彼女は無理です、と泣きつきました←ダメ子

お楽しみ頂けますと嬉しいです。

時期:戦争期(教育隊終わり、特殊部隊任命前)

「本編スタート」よりご覧くださいませ。


拍手[70回]



教育期間が終わりを迎える直前の公休日、郁は久しぶりに買い物にでも出かけようかと適当な服に着替えると財布の入ったかばんを手に寮の自室を飛び出した。
柴崎も誘ってみたが、実習で疲れてるから今日は部屋でゴロゴロするのだと言われてしまい一人での買い物となった。
特に欲しい物があったわけでもないが、もうすぐ季節も変わり目になるので何か掘り出し物があればと思っていた郁はふと視線を向けた場所で見たくない人物を見つけて目を見開いて固まった。

「なんでこんなとこで・・・。」

ぼそりと出た声は苦々しい物、しかしそれが何故かはわからなかった。
郁の視界に止まった人物とはくそ教官、鬼教官と呼んで久しいついこの間見返してやると決めたばかりの錬成教官、堂上篤だった。
その堂上が道路の向こう側にある喫茶店のガラスの向こうでいつもの仏頂面よりもずっと柔らかい表情を浮かべて女性と向かい合っている。
向かいの席の女性がどんな人物かは見えないが、その表情や雰囲気から親しい間柄であるというのは郁にも察せられた。
だからどうというわけではないはずだが郁はその場から視線を外すことも出来ずただ立ち尽くしていた。
ドンッと突き飛ばされる形で一歩前に出て、漸く郁はそこが歩道で買い物に向かった最中だったことを思い出す。
後ろを振り返るとぶつかった相手は既にその場を離れており、偶々ぶつかって弾かれたのだと判った。

「・・・・はぁ、なんか、一気に買い物する気なくなっちゃった。必要品だけ買って帰ろ。」

もう一度喫茶店を振り返ったが、堂上は郁が動いたタイミングで女性と共に外に出たのかそこに姿はなかった。
郁は何故かどっと疲れたような感覚とツキツキと胸の奥を針で刺されているような痛みを感じて眉を顰めるとまっすぐ駅に向かう。
途中のドラッグストアでストックが切れた物だけを買い駅に到着するとまだ早い電車はぽつぽつと椅子に空きがあり、そこに座り込むと深呼吸をする。
理由のわからない疲労と胸を刺されるような鈍い痛みに込み上げてくる何かを抑えるためにした深呼吸は1呼吸ごとに鉛を吸い込んでいるような気分だった。
図書基地の最寄駅に着いてからも足取りは重くなる一方で、郁が寮に辿り着く頃寮のロビーでは女性の高めの声が声高に聞きたくもない噂話をしているのが耳に届いた。

「ね、今日立川のあそこで堂上君が美人と一緒に腕組んでたんだって!」
「えーっ?!何?堂上君って彼女居たの?!」
「やだやだっ!!狙ってたのにぃ~っ!!」

集まっていた女性たちも思いもよらない情報だったのか、落とされていた声が一気に甲高く周りに響き渡る。
郁は聞きたくもないのに耳にしてしまい、さらには先ほど出先で目撃してしまった場面すら鮮明に思い出してズキリと痛みを増した心臓に呼吸が苦しくなる。
どさりと荷物を落としたことで我に返るとそのまま中に入ることもせずに寮を出て行った。
そんな郁を認めて先ほどまで騒いでいた女性たちがクスクスと嫌らしい笑みを零していたことなど気付かずに郁は飛び出した勢いのまま基地の中を裏庭の方へと走り抜ける。
検閲による抗争の為、目隠しとなる様に植えられた木々たちは郁が身を潜めるのにも丁度よく郁は奥へ奥へと走り抜けると普段は誰も来ないような奥の茂みへと入り込み小さくなった。

「・・・・んでっ、私には関係ないのに!!」

傷を負った猫のように身を隠し、膝を抱え込んだ郁は耳の奥で木霊する先ほどの女性たちの会話が際限なく繰り返されるのを必死に振り払おうと頭を振る。
何度振っても消えないその会話と自分の目で目撃した堂上の姿が苦しくて、なぜ自分がこんなにも苦しいのか思い当ることもなくて徐々に気持ち悪くなってくるのを必死に堪えていた。
時間が経つのも忘れてその場で蹲り、必死に自分には関係ないと繰り返していると、ポツリ、ポツリと郁の肌や頭を濡らすものが上から降ってきた。
のろのろと頭を上げた郁は、それが雨だと気付き空を見上げる。
鬱蒼と生い茂っているように見える木々は、しかしところどころ隙間があり大粒の雨が小さな木の葉を揺らしながら一粒一粒落ちて来ていた。
徐々に激しくなるソレを受けて、郁はその辺に投げ出した鞄と買った物の入った袋を拾い上げると濡れない場所へと置いた。
それからまた俯くとぎゅーっと両膝を抱きかかえて身体を縮ませる。
首筋や頭をぽつぽつと濡らしていく雨が、郁の体温を奪うが郁はそのままこのわけのわからないもやもやも一緒に流してくれたら良いと思い身体を晒す。
すっかりとシャワーのように降り注ぐようになった頃、濡れない場所に隠す様に置いた携帯が着信を告げた。
停止しかけた頭の片隅で誰?と思うが、もう郁にはどうでも良かったので出ることはせずただただ雨に打たれ続ける。

「・・・・お前、こんなところで何してんだ。」

身体から体温がほとんどなくなって動くのも億劫になる頃、郁は聞きたくもない声が問いかけてきたことにピクリと肩を揺らす。

「雨に濡れてます。ほっといて下さい。」
「ほっとけるか馬鹿!女が身体濡らすな、さっさと立て!!」
「嫌ですっ!!女なんて思ってない癖にそんなこと言わないでくださいっ!!」

反射だった。
答えないと立ち去らない、そう思って返した返事にさらに重ねられた言葉は未だに頭の中を巡っている女性たちの会話や見てしまった風景をかき消す様に別の言葉を思い出させる。

『これに女を感じるほど飢えてない。』

それは、何とも思っていない男性からだとしても今までで一番自分の心を刺した言葉だった。
自分がどれほど女らしくないかなど痛感しているのに、それをさらに肯定しなくても良いじゃないかとその時は腹が立ってあんなことをしでかしたが本当は泣きたかった。
何で何も知らない男にそこまで言われないといけないのか・・・と。
女だと思っていないのならほっといてくれれば良いのにと、その日の夜は堪えきれずに少しないた。
それ以来ずっと刺さったままの棘を刺激するような言葉をなんで今言うのかと、郁を引き起こそうとしたのだろう伸ばされた手を振り払って睨みあげれば相手が息を飲むのが判った。
目の前に居たのは案の定、郁がクソ教官、鬼教官と詰って久しい堂上で郁の顔を見て何を思ったのか眉を顰めて堂上の方が痛そうな顔をしたのかもしれない。
涙と雨で濡れそぼり視界がはっきりとしないが戸惑ったような雰囲気だけは伝わってきて、ただ差し向けられる傘からも逃れたくてじりじりと後ろに下がった。

「笠原・・・・。」
「良いから、ほっといてください。彼女居るなら、私なんかに構ってちゃダメです。」
「何を・・・。」
「今日、寮に帰ったら先輩たちが噂してましたよ。それに、私も見ちゃったんで・・・。もう少ししたら自分で帰ります。ほっといて下さい・・・。」

泣きそうになる声をどうにか振り払うようにしていつも通りに出そうとして、失敗した郁は最後の方は涙混じりになりながらほっといてほしいと繰り返す。
涙を隠す様に俯き、女じゃないと言いきられるほどに女に見えないなら女を理由にして優しくしないで。
郁はそんな心境で、どうしてそんなことを思うのかすらもう解らなくて、先ほどとは違う意味で泣けてきたことがどうしようもなく気配がなくなることをひたすら待っていた。
しかし、いつまで経っても立ち去らない気配はやがて屈む様な気配に変わって郁は、もう一度顔を上げると自分に傘を差し向けながら何かを言おうとしている堂上の姿があった。

「なんなんですか・・・。」
「・・・・悪かった。お前が無防備だったのもあるが、あの時は他の男どもの下心を退けるために言ったんだ。」
「何がですか・・・・。」
「これに女を感じるほど飢えてない。は詭弁だ。お前はどから見ても女だろうが。」
「今更そんなお世辞は要りません。どうせ誰もそんなこと思ってませんから。」
「思ってないわけないだろうが。じゃなきゃ、お前に寝技を掛けて楽しもうなんて下心を浮かべる男があんなに出る訳ないだろう。」

屈みこんで、郁が拒絶したからか手を伸ばそうとはしなかったが視線を合わせて困ったような表情で言葉を尽くす堂上に首を傾げる。
何を言われているのか判らないと態度で示す郁に、深くため息を吐きながら細かく説明してくれるが郁には何のことか判らずさらに首を傾げる。
その郁の様子に、堂上は片手で髪をかきむしると郁の頭をぽんっと撫でた。
あの、損壊犯と対峙して堂上にけがをさせた夜と同じように乗せられた手に郁の沈んだ心が気付かないくらい僅かに浮上する。

「お前が聞いたという噂のそれは多分、妹だ。今日は妹に呼ばれて母の日の贈り物を買いに出てた。それから、格闘訓練の時に俺がお前に言ったあの言葉は嘘だ。他の男どもがあわよくばお前と組んで寝技を掛けて女性の身体を楽しもうとしてる馬鹿なことを考えてたからそれを躱すために言った。お前を傷つける気はなかった。」

悪かった。と、堂上が告げる言葉に止まっていた思考が徐々に戻ってくるのを感じて郁は少しだけ軽くなった呼吸に深呼吸を繰り返す。
いつの間にか酷かった嗚咽も涙も止まって、郁を濡らしていた雨も今は堂上の傘が阻んで止まっていた。
見上げた先の堂上は困った顔で郁を見ていて見たことのないその表情に重かった心も僅かに軽くなる。

「とにかく、彼女は居ない。格闘訓練の時の言葉も撤回する。だから、帰るぞ。」
「・・・・・なんで教官がここに来たんですか?」
「寮に戻ったら柴崎がお前が帰ってないが見てないかと言った後に傘も差さずに出かけたんだと思わせぶりに言ってくるからだな・・・。」
「・・・・ありがとうございます。」
「いや、ほら、帰るぞ。」
「はい。」

差し出された手を、しかし郁は取らずに立ち上がると近くに濡れないように隠していた荷物を取り出す。
堂上がそれを横から浚うように取り上げるとさっさと行くぞと歩き出す。
もちろん、先に歩き出しても郁が傘からはみ出ることはなく先ほどまで激しく降り続いた雨は裏庭から寮の近くに出る頃にはすっかりと止んでいた。

「ありがとうございました、お世話掛けました!」
「本当にな。さっさと風呂入って身体温めろよ。」
「はい!」

寮の入口で改めて、憎たらしくも探してくれたと言う相手に頭を下げた郁は上げる前に頭に乗った手と駆けられた言葉に元気に返事を返した郁は結局その日感じたもやもやをすっかり忘れ去っていた。
雨が流したのか、堂上の言葉がその憂いを払ったのかは定かではないがそのもやもやを自覚するのはまだ2、3年先のこと。
堂上自身も郁の配属先が確定したことで再び鬼教官の仮面を被るため、少し歩み寄ったはずの心は再び正面衝突を繰り返すのだが、それはまた別の話。
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実写映画から図書戦に完全に嵌りました。暢気で妄想大好きな構ってちゃんですのでお暇な方はコメント等頂けると幸い。

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