龍のほこら RTされたらお題をやる系お題15 忍者ブログ

龍のほこら

図書館戦争の二次創作を置いている場所になります。 二次創作、同人などの言葉に嫌悪を覚える方はご遠慮ください。

2019/05    04« 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25  26  27  28  29  30  31  »06
こんばんは!3月も終わりを迎え、そろそろ桜が咲き始める頃でしょうか?
私の周囲ではまだつぼみも固く閉じてしまっているので、綻び始めるまでもう少しかなぁ……という感じですが。
この数日で気温が温かくなれば4月には開花するかな? と出勤途中の桜たちを眺めております。

さて、本日は書こう書こうと思いつつ書けていなかったRTお題が漸く書きあがりましたので公開です。
お題を見て書く物を妄想した時、真っ先に脳裏をよぎったのは『悪魔と踊れ』という漫画だったりしますw
以下の作品はそれを意識しつつ、原作の戦争をモチーフにした作品となっております。
結構壮大になったので、いつかネタが出来たら続きを書いてみたいなと思っておりますがどうなりますことやら……。
まずはこの一本をお楽しみ頂けますと幸いです。

※診断の性質上、ほとんどの作品がパラレル設定となっております。

>掲載お題<
◆ あなたは5時間以内に2RTされたら、天使と人間の設定でお見合いで出逢うところから始まる堂×郁の、漫画または小説を書きます。

それでは、よろしければ「お題ネタを見る」よりご覧くださいませ。


 
「次、笠原郁。入れ」

重厚な扉の前で名前を呼ばれた女性が一人、開かれた扉の奥へと入っていく。
ここはとある国の中心部にある大聖堂、エクソシストたちの拠点である。
近年、悪魔が暗躍し堕落する人間が増えるのを鑑みてエクソシストのトップクラスに居る重鎮たちが重たい腰を上げた。
エクソシストたちの中でも選りすぐった人材とフリーの天使を会わせ、相性が良ければ守護天使になって貰えるように天界のトップと掛け合ったのだ。
その提案を受け入れて貰うのに数年要したが、漸くそれが叶って若い世代からのエクソシスト選抜が行われた。
本日はその長年の提案を実現する守護天使となるフリーの天使とエクソシストの面談の日である。

「おはようございます!」
「おう、おはよう。相変わらず元気が良いな」
「はい! 元気だけが取り柄ですから!」

開けられた扉を笑顔で潜った女性、郁が元気に挨拶をすると中から大柄な神父が挨拶を返しながら頭を撫でる。
撫でられた郁はその大きな手を受け止めながら笑顔を絶やさずに答えている。

「おい……」
「あ……」

そのまま大柄な神父と話し込みそうになった郁を一つの低い声がその部屋での目的へと引き戻した。
掛けられた声に顔を上げた郁の前には天使にはあまり見かけない漆黒の髪と瞳をして純白の翼を広げた男性の天使が立っている。
表情は逆光に遮られて見えないが声で不機嫌だと解る程度には苦虫を潰したような音だった。
郁はその声に僅かに訝しんで自分を射るように見てくる天使を見返すと、隣で思い出したように大柄な神父が天使に向き直った。

「すまん、すまん。忘れてたわけじゃないんだが俺もこいつに会うのは久しぶりでな」
「玄田神父?」
「まぁ、座れ」
「……はい」

じっと天使と睨み合う勢いで見合っていた郁は大柄な神父、玄田の言葉に違和感を覚えて横を振り仰ぐ。
問いかけるように名前を呼んだ郁に気付かない振りで玄田は座るように勧め、同じように目の前の天使にも椅子を勧めた。
そうして二人向かい合って座った所で改めて玄田が口を開いた。

「さて、まずはお互いを紹介せんとな。これはうちの教会では唯一の女性エクソシスト、笠原郁だ」
「初めまして、笠原と申します」
「こちらは今誰の守護もされていない堂上篤殿」

玄田に紹介されて丁寧に頭を下げた郁とは違い、天使の堂上はニコリともしなければ頭を下げることもなく視線も先ほどはじっと郁を見ていたのに今はもう興味を失くしたかのように別の方を向いていた。
郁はその様子にむっとした表情を浮かべる。今にも抗議しそうに口を開きかけたが、それは玄田によって遮られた。

「まぁ、俺としては笠原の守護天使になれるのは堂上だけだと思っとる。ので、堂上が拒否するのであれば以降、笠原に守護天使をつけるつもりはない」
「えぇっ?! な、なんですかそれっ!」
「なんですかと言ってもなぁ……適正の問題もあるが、重要なのは相性だろう? お前さんに付き合える天使って言うと堂上くらいしかおらん。何より、誰の守護もしとらん癖に……」
「玄田神父……」
「おお、怖っ。解った、解った。で、どうするんだ?」
「お断りします」

玄田が声を掛けるのと同時にそちらを睨むように見た堂上と告げられた内容に驚きと不満の声を上げる郁。
双方の行動を面白そうに見ている玄田がまた、何か言いかけたのを堂上が遮る形で名前を呼んだことでその続きは遮られた。
郁は訝しんで玄田と堂上を見ているが、口を挟む間もなく話はとんとんと進んでいき間髪入れずに堂上から拒否の言葉が出された。
郁にとっては絶望を意味する言葉だ。

「なっ、何でですかっ! 他のエクソシストたちは試しに一つ悪魔祓いをしに行ってから決めているというじゃないですか!」
「そんなことするまでもない」
「だから、どうして!」
「俺はお前なんかを守護しなきゃいかんほど守護対象に困ってない。神から行けと言われて来ただけだ。誰を守護する気もない」
「そんな……」
「第一、お前は女だろう。こんな危険な職業についてないでさっさと結婚でもしたらどうなんだ」
「なっ……」

この機会を逃せば自分が認められることはない、そう思って今日の見合いの様な面談に臨んだ郁は我慢出来ずに堂上にくってかかる。
しかし、堂上は取りつく島もなく切って捨て郁の現状も何もかも把握することすら拒絶しているような態度でこの面談すら望んでいなかったと言わんばかりの言葉を連ねてくる。
極めつけは郁の生き方についての口出しだ。郁とて自分を想ってくれる相手が居るのならばその男性と添い遂げようと思ったことはある。それが女の幸せなのだと母に口が酸っぱくなるほどに言われ続けてもきた。けれど、それが出来なかったのには理由がある。
人に言っても信じて貰えなかった、この教会の、今ここに立ち会っている玄田神父だけが自分の言葉を笑わずに受け止めてくれてこの職の適正を見極め自分を導いてくれたのだ。
郁は目の前の天使を見つめたまま何か言わなければと思い口を開いたが、結局何も言葉にはならなかった。伝えようにも今目の前の天使にさえ自分にとっての出来ない理由は陳腐な作り話にしかならないだろうと思えたのだ。

「……解りました。私も貴方なんかに守護されて悪魔祓いをするなんてまっぴらです。お時間を取らせて申し訳ありませんでした」

それまで生き生きとした表情を見せていた郁が、一瞬にして何の感情も表していない無表情を浮かべて深く頭を垂れた。
玄田神父にも同じように頭を下げ、頭を上げた時には泣きそうな表情を堪えて笑っている様な、何とも言えない表情でお世話になりましたと言い置いて部屋を立ち去って行った。
残った堂上は最後に目にした郁の表情に固まったまま動けない。その横では玄田が深くため息を吐いて呆れた様に堂上を見ていた。

「お前は、天使の癖に相変わらずの要らんこと言いと朴念仁な性格なんだなぁ」
「ほっといてください」
「ほっとけんだろう。俺の大事な娘っ子を泣かしおって! あいつはな、幼い頃天使に助けて貰ったのだと言って教会に通ってきていた幼子だった。いつかもう一度その天使に会いたいと、会ってお礼と出来れば一緒に居られる何かをしたいと言ってな」
「それが何ですか……」
「天使に会うっつーことは、教会に身を寄せるということだ。あいつはある貴族の娘だったがあいつの本質を見ないで自分の願望ばかり押し付ける母親とは折り合いが悪くてな……だからこそ余計に憧れたんだろう。ある日、母親と大喧嘩をして勘当されたと言って教会に来た。教会でも最近じゃ天使を見れる奴なんて幼子でも滅多に居ないからあいつは変わりもん扱いだったんだがな」

――家も名も家族すら捨ててきた、どんなに変わり者扱いされようとこの教会で自分の言葉を信じてくれる誰かが居る場所で自分らしく生きていたい。

願ったのはたった一つ、自分らしくありたい。嘘はついていないのにうそつき扱い、家でも病気扱いされた挙句に自分らしさすら否定され続けた郁が信じたのは自分が助けて貰ったはずの天使のその大きな背中だけだった。

「お前だろう? 元々視る力を持っていたあいつが悪魔と知らずに声を掛けて襲われた時、その背に庇って助けた天使ってのは……。あいつのことを女だと気付いて、女らしくと怒るんじゃなく危ないから気を付けるように注意してやったのは」
「……っ」
「今も、誰の守護天使にもならずあいつの傍近くに居て見守ってるのも、お前だ」

玄田が畳み掛けるように告げたのは堂上が傍で見守るようになる前の郁の生活である。その内容に自分が告げた言葉が郁を酷く傷つけたことを悟って堂上は顔をゆがめる。
それでもその場から堂上が動けないのは自分が関わることで導くであろう危険な場所への仕事だった。この先、悪魔たちの動きがさらに活発になればきっと守護天使を得たエクソシストたちは最前線に立つことになる。それは郁を守り切れるとはっきり言えるような生ぬるい場所ではないだろう。

「あいつは俺以外の上司から言われている。この面談で守護天使を得れなければ教会を出ていけ、と。今まで放っておいたあいつの両親が今更圧力を掛けてきたんだ。母親が気に入っているという男との縁談のためにな」

黙ったまま握りこぶしをきつく結んだ堂上に追い打ちを掛けるように玄田がなぜこの面談に来たのかを口にする。堂上は郁を見守ってはいるが現世のことについては余計な手を出さない様に自ら見聞きすることを避けていた。
それが郁を傷つけて良い理由にはならないが、知らなかったことを悔やんでも遅い……堂上が迷い揺れている様子を見てとった玄田はさらに詳細を口にする。郁に助けを求められて調べた相手の男の正体について。

「その男は十中八九、今の笠原じゃ太刀打ちできないレベルの悪魔を飼ってる。教会の上層部が黙って笠原を差し出したのは、払えれば設けもん、払えなくても笠原を人身御供に暫く大人しくなるだろう悪魔の所業にその男の両親から金をせびろうって魂胆だろう。何しろ、親が教会に多額の寄付をしている信者だ。手放すのは得策じゃないんだろう」
「そんな……それなら彼女は……!」
「極上の魂だ、連れて行かれるだけでは済まんだろうな」

組織というものは大きくなればなるほど清廉潔白では居られない。綺麗事だけでは成り立たないそれらは時に悪魔よりも残虐な所業を何食わぬ顔でやるものだ。
玄田とて、そんな運命を歩ませるくらいならば例え危険でも守る者が傍に居る場所に赴く方が良いと思っていた。その為にわざわざ自分の守護天使に懇願してまでこの堂上という天使を引っ張り出したのだから。
しかし、それも全て無駄に終わったな……と小さなため息を吐いて堂上と話しだしてから組んでいた腕を解くと扉へと踵を返す。

「なんにせよ、俺はあの可愛い娘っ子をそんな地獄へ放り込むつもりはない。自分が破門になろうと俺の天使様って奴は付き合ってくれるらしいからな。あいつを連れて行けるところまで逃げるつもりだ」
「……彼女は……」
「さあな。自分が認められる場所をやっと見つけたと思った途端の今回の件だ。どこかで泣いているかもしれんが、すべてを諦めていれば俺と逃げることも拒否して自らその地獄に足を踏み入れるだろう。元々あいつは自分なんて、と自分を卑下し蔑ろにするところがある。今回とて同じだろうな」

堂上の握り込んだ手のひらがキリキリと痛む。握り込み過ぎて自分の爪でその皮膚を傷つけたのだろう。けれど、そんな痛みは堂上にとっては何でもない物であった。彼女のあの泣き顔の、その理由を知った今では……。

「俺が彼女の守護天使になれば、彼女はそこに行かずに済むのか?」
「それが条件だからな」
「……わかった。だが、彼女と組むということは彼女が危険に身を投じるということだ」
「そんなの最初っから覚悟の上だろうよ。まぁ、その理由はいつかお前自身が確認しろ」

歩み始めていた玄田に堂上が問いかける。玄田が言葉少なにその問いに返事を返していけば最後の言葉を紡ぐ頃にはバサリと羽根を大きく羽ばたかせる音が響き、一瞬前まであったはずの天使の気配は消えていた。
玄田は扉に向けていた身体をもう一度背後に戻すと大きな窓の外を見つめる。白い翼と漆黒の髪が蒼い空に揺れていた。多分、野良猫の様に周囲に何者も寄せ付けず一人隠れて泣いている郁を探しに飛んで行ったのだろう。

「大体、どこに居てもその気配を追ってる癖に気にしすぎなんだよ」
「そうねぇ……でも、それがあの子の良い所でもあるから」
「マキ」
「こんにちは。逃げる必要がなくなったみたいで良かったわね?」
「ああ、これで娘っ子が幸せになれればいいんだがなぁ……」
「それは彼女たち次第じゃないかしら?」
「そうか……」

窓を眺め続ける玄田のすぐ隣にふわりと現れたショートカットの女性の天使が楽しげに声を掛けてくるのを受けて、きっと大丈夫だろうと豪快に笑った玄田は上層部に報告するべく今度こそ部屋を出て行った。
同じころ、郁の気配を追って空を飛んでいた堂上は人気が全くない教会近くの森の中でその姿を見つけて地面に降り立った。

「なんの御用ですか……。玄田神父から何か聞いて同情でもしましたか? 貴方の仰る通り、私はあまり優秀ではありません。ただ、幼い頃に天使を見れたこと、それだけが理由で今回の面談に名が上がりました。ここに残れれば、もう一度だけでもあの人に会える、そう思ったから……でも、もう良いです。所詮、私には高望みだったのでしょうから」

声を掛けあぐねていた堂上の気配に気づいたらしい郁が、ぐっと涙を拭って立ち上がると堂上の方を見ずに話しだす。その声音に多分に含まれる自嘲の色に堂上が眉間に皺を寄せているのも全く視界に入れないまま、郁は乾いた笑いを零す。
振り返った郁の顔に張り付いていたのは、面談の部屋に入ってきた時のような生気に満ちた明るい笑みではなかった。全てを諦めて、己が自由を望むことすら悪だと自分を責め立てている様な自嘲の笑み。
堂上は咄嗟に口を開くが、やはり言葉を紡ぐことは出来ずただただ郁を睨みつけるように見つめるしか出来ない。

「お時間を取らせて申し訳ありません。もう、良いです。今まで望まれてもそのように出来ず悲しませるだけでしたが、この縁談が決まれば母も喜ぶでしょう……。本当は、私自身を見てそのままの私を愛して欲しかったんですけれど……それは当の昔に諦めましたから」

悲しませ続けた罰が当たったんですね、と感情の色が何一つ浮かばない空ろな瞳で呟く郁に堂上は堪らなくなった。
ここまで追い詰めたのは事情も知らず自分の感情だけで郁を拒絶した堂上だと、そう理解出来て、ただ一言告げるだけで良いはずなのにその一言すら戸惑ってしまう。
それでもこのまま逃がしてはいけないと焦り手を伸ばすと、すいっとその手を避けられて堂上はさらに焦りを覚える。
つかみどころのない、どこかへ消えてしまいそうな郁に自分が大切な半身を削られる様な焦燥感。
無理やりに広げられた距離を詰めて郁を捕まえると堂上はその胸に抱き込んだ。少しだけ郁の方が高い身長のため、郁の顔は肩口へと埋まる形になったが気にしている余裕はなかった。

「お前が謝る必要はないんだ、俺が……俺がお前を巻き込みたくなかった。俺と組むということは今後最前線へ出るということだ。お前の実力云々ではなくどれほど技術を持つエクソシストであっても一瞬の油断が命取りになるような場所に行くということだ」
「それは……」
「俺は、お前の覚悟を見縊っていた……。お前が天使様、天使様と口にして教会で語る言葉にただのミーハーな想いで自分の立場から逃げているだけなのだと思い込んでいたんだ。だが、お前の覚悟にある背景を聞いた……もう、あんなことは言わない」
「ほんと?」
「ああ……お前は俺の自慢の相棒になるだろう」

堂上の抱き込む腕に硬直し、戸惑っていた郁に顔が見えていないことで何とか形に出来た言葉を紡いでいく。郁の心をこれ以上殺させないために、殺した心は隙となり悪魔に魅せられる、それを避けるために。何より、自分の手の届かない場所で危険にさらされるようなことを良しと出来ない自分のために。
天使にしては酷く利己的だと自分を嗤いながら、それでも堂上はその純真な魂を悪魔に渡すことだけは絶対に出来ないと思っていた。
悪魔に囚われそうだった幼い獣の魂を、その身一つで助けようと飛び込んで決して迷いはしなかった真っ直ぐな純白の魂。
その魂に強く惹きつけられて堂上は普段なら手を出さない、出したとしても見せない姿を見せてその少女を庇ったのだから。

「わたっ……私っ、頑張るからっ! だからっ……!」
「解っている、置いていかない。否定もしない。お前はお前のままでいれば良い」

守りきるとは言えない、逆にそう言えるような状況にはならないだろうとはっきりと言える。それでも、堕ちる時はこの身を引き換えにしてでも守れるように強くなる、そう決めた堂上はあの時と同じ言葉を口にした。

『お前はお前のままでいれば良い。いつか必ず解る誰かが現れる』

郁は堂上の告げた言葉に目を見開き、過去の天使の言葉と重なり合うそれに無意識に自分を抱きしめる相手の背に回していた手を、ふれた布を握り込む。

――同じことを言ってくれる天使がここにも居た……。

過去、母親にどれだけ言われても教師にどれだけ直されても同じようには出来ず、その度に怒られ、泣かれ、自分は要らない子供なのだと感じていた。母親に愛されたくて出来ることを頑張っても、それは逆に泣かせることにしかならずいつしか自分らしさを認めて貰うことを諦めていた。
そんな中、今にも息絶えそうな子猫が自分に見えてそれを狙う真っ黒な怖いモノに、郁は考えるよりも先にそこに飛び込んでいた。それが無謀だと、今の自分ならば解っているけれどその時はそうしないと自分が消えてしまうような気がしていたのだ。
そして、その行動を怒りながらも決して否定しなかった天使(ひと)。

「……天使、様?」
「っ?! 違う! もう、涙止まったなら離れろっ! いつまでもこんなとこに居たら風邪を引くっ!」
「え? わっ?! ちょ、何するんですか! 酷いです!!」
「お前がおかしなことを言うからだっ! 文句言うなら置いていくぞ!」

重なった姿に郁が呆然と呟いた一言は、堂上を現実に引き戻し抱き留めていた郁をぺいっと投げ飛ばすと背を向けて歩き出す。投げ出された郁はその場に尻もちをついてしまい、やっぱりこいつは私の天使様じゃない! と思い直すと文句を言いながらその後を追いかける。
賑やかな言い合いを繰り広げながら教会に戻った堂上と郁を、面白そうな顔で出迎えた玄田に守護天使付きのエクソシストであることを任命する書簡とそれを示す 服を渡されて郁が満面の笑みを見せる。その笑みに僅かに視線を逸らした堂上が玄田のにやにやとした視線に耐えきれず一度天界に帰るのはそのすぐ後。
呼び出し方を聞き忘れたことに気付いた郁が絶叫して、玄田に大笑いされるのはその少し後だった。
この面談を境に何人かのエクソシストに守護天使が付き、それを見計らったかのように悪魔たちの動きが活発になるのはまた別の話である。

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