龍のほこら I kiss the scruff 忍者ブログ

龍のほこら

図書館戦争の二次創作を置いている場所になります。 二次創作、同人などの言葉に嫌悪を覚える方はご遠慮ください。

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こんにちは!!本日はキスシリーズの更新です。
内乱で、堂郁で、前回のキスシリーズの喉も今回の首筋も無理やりすぎましたorz。
終わりが無理やり感満載ですが、私の力量不足と笑って頂ければ幸い。


時期:上官部下期(原作:内乱の7月中旬頃・査問前)
CP:堂郁
格言:首筋(執着)

それでは、「本編スタート」よりご覧くださいませ。


拍手[55回]





季節は夏、もうすぐ学生たちが夏休みに入る、そんな時期。
郁が所属する特殊部隊堂上班の本日の業務は図書館警備だった。
バディである堂上と2人、時折軽く雑談を交わしながら図書館内を見て回る。
1階のエントランスまで来たところで、2人は外に響く悲鳴に顔を見合わせると玄関から駆け出した。
悲鳴の上がっただろう現場に辿り着くと花壇近くの散水栓から水が吹き出し、その水できゃっきゃと遊んでいる子供たちが居た。
どうやら先ほどの悲鳴もその子供たちのものらしいと解ると一気に脱力感が訪れる。

「こーらっ!!!散水栓壊れてるからってここで遊んじゃダメでしょー!!」

きゃっきゃと遊んでびしょ濡れになっている子供たちに、堂上が止める間もなく郁が怒りに行く。
先に散水栓を止める蛇口を探さなければ自分も濡れるのだが、郁はそこには考えが至っていないらしく堂上は舌打ちをしながら蛇口のあるだろう場所へ移動する。

「きゃーっ!!郁ちゃん怒ったー!!」
「逃げろー!!!」
「まちなさーい!!!」

遊び相手と認識されてしまった郁は、子供たちが逃げ出して郁のを追いかけて水が噴き出しているところへ入って行く。
ピシャッ!という水音と共に水を被ってしまうが空は晴天、雲一つない青空で日差しもきつく暑いせいか郁は平気な顔だ。
次々とびしょ濡れの子供たちを捕まえて散水栓が吹出す水の中から外へ引っ張り出すと整列させる。
堂上は見つけた蛇口をひねり水を止めながらその手際の良さに、内心でこういうことは出来るのかと感心する。

「で、犯人は?さっき入ってわかったけど散水栓壊れてないわよね?」
「・・・・・。」
「だんまりはダメよ?お母さんに怒られるの、濡れただけじゃ済まなくなるけど良い?」
「っ・・・こ、こうちゃんが!!」
「なんだよ、めぐむだって!!」
「やめた方が良いよって言ったのに・・・。」
「・・・・つまり、全員で見つけた蛇口捻って水出したのね?」
「「「・・・・ごめんなさい。」」」

郁の脅しにまだ幼い子供たちは焦りだし、口火を切った子供をはじめとして全員が全員を指さして言い合いをし始める。
それを聞いた郁がまとめて確認すればしゅんと項垂れた子供たちが一斉に謝罪の言葉を口にした。
それに対して郁は屈んで目を合わせると良く言えましたと微笑んで全員の頭を撫でてやり、もう悪戯しないことと言い含めて親元へと送って行った。
本人もびしょ濡れでバディである堂上の存在も忘れ去っていそうな様子に堂上は行き場のなくなった憤りを腹の底に溜める。
今日はスーツの上着もきっちり着込んでいるから透けることはない。
ないが、いくら夏で暑いとはいえ妙齢の女性が濡れたままで良いわけはなく遅ればせながら気付いた親たちはそこまで遠くには居なかったので少し話して親にも謝罪をされているのだろう頭を下げ合っている姿を見る。
子供たちに手を振って走って戻ってくる郁を見て、堂上は眉間に皺を深く刻むと郁が何かを言う前にその腕を取って引っ張り歩き出す。

「堂上から小牧へ」
「はい、小牧。何?何かあった?」
「笠原が散水栓に水撒かれて濡れた。少し早いが先に休憩に入る。」
「了解。こっちももうすぐ巡回終わるから引継はやっておくよ。」
「悪い、頼んだ。」
「あ、あの!笠原一人でもっ・・・!」

堂上の小牧との無線でのやりとりを聞いて慌てて言い募ろうとした郁だったが、ギロリと鬼教官の顔で睨まれて反射的に言葉を詰まらせる。
黙った郁を見てふんっと鼻を鳴らした堂上はそのまま郁を引っ張って更衣室へと向かう。
廊下で待っている様に言うと堂上は男子更衣室に入り自分のロッカーから大判の未使用のバスタオルを取り出すと廊下に出て郁にかぶせた。

「わぷっ?!ちょ、ちょ、きょーかっ?!」
「黙ってろ!」

今日は忘れ物でもない限りどの班も昼休みに更衣室に戻ってくる予定の者はいない。
人の目を気にしなくて良いその場で、堂上は郁の髪を拭くためにバスタオルの上から両手でがしがしと郁の頭をかき混ぜる。
力が強すぎるのか郁が悲鳴を上げてもがくがまるで無視すると、気のすむまでかき混ぜ続けた。
暫くしてばさりとバスタオルを外すと堂上にもみくちゃにされて腰を折ってしまった郁の姿が目の前に現れた。
髪の毛が大いに乱れ、方々に散ったそれらは日に焼けていない真っ白なうなじから首筋までを露わにして堂上の視線を一瞬で釘づけにする。

「きょーかん?もういいですか??」
「・・・・。」

思わずごくりと喉が鳴ったのは、ごまかしようもなかったが郁には聞こえていなかったらしい。
白い肌、肌理が細かそうなそれは撫でたくなる誘惑を持って堂上の目の前に無防備に晒されている。
見られているのに気付いたらしい郁が、その恰好のまま動けずに白い肌を淡い桃色に染めていく。
おいしそうだ・・・と、無意識に思って暑さのせいかそれ以外の熱に無意識が浮かされたのか郁の問いかけも耳に入らず惹かれるままに腰を折る。
次の瞬間、しびれを切らした郁が頭を勢いよく持ち上げるのと堂上がはっと自分の行動に気付いて止まるのとが同時だった。
ガツッという音と共に避けきれなかった堂上と何も考えていなかった郁がぶつかった音が響いた。
郁は首筋を抑えて蹲り、堂上は唇を手で押さえて蹲りたいのを我慢してギリギリ顔を逸らせて打ち付けた所の痛みを耐える。

「う~・・・・きょーかーん・・・・。」
「お前が返事待たずに頭上げるからだろうが。」
「だってぇ~・・・。」
「あー・・・ったく、ほら、手どかせ。」
「うぅ・・・。」

暫くして、痛みが消えたのか恨めしげに見上げてくる郁が堂上の名前を呼ぶ。
堂上も顔はそっぽ向けたままちらりと蹲ったままの郁を見下ろしながら答えれば、子供のように膨れてダダをこね始める郁にため息を吐く。
そうして手を離して顔を郁に戻すと未だ抑えたままの首筋の様子を見るために手をどかさせた。
首筋にはばっちりと打ち付けた痕が出来ていて、キスマークには見えないがちょっとばかり白い肌には目立つ物になっていた。

「ちょっと待ってろ。」
「はーい・・・。」

待ってる間にスーツでも拭いとけと投げつけられたバスタオルで素直に拭きながら待っていた郁はもう一度更衣室を出入りした堂上の手に握られたソレを見て不思議そうな顔をする。
堂上が手に持ってきたのは肌色をした湿布で、どこかぶつけたのかな?とか首を傾げながら眺めていればちょいちょいと手招きをされてバスタオルを畳んで手に持ちながら寄っていく。

「屈め。」
「はい・・・?」
「冷たいぞ。」
「うひゃっ?!ななななっ?!」
「ぶつかったとこ、紅くなってたからな。」
「あ・・・ありがとうございます。」

屈めと言われて不思議に思いながらも素直に屈んだ郁は近づいた堂上の顔に目を丸くしてしまい身構えるのを忘れた。
おかげで湿布の冷たさと堂上の指が触れた熱さに裏返った声を上げて何事かと数歩分後ずさって言葉にならない声を上げて堂上を凝視する。
堂上はその反応は予想していたのか、しれっとした表情で湿布を貼った理由を告げると郁の背を押して女子更衣室へと促す。

「いい。もう時間がなくなるから飯買ってくる。お前は着替えておけ。」
「え、でも・・・。」
「予備のスーツ入ってんだろ?」
「それは、もちろん。」
「着替えるの待って食いに行くより効率良いだろ。着替え終わったら事務室に来い。髪、乾かして来いよ。」
「あの、でも。」
「煩い、上官命令だ。」
「ぅ・・・はい。」

郁が戸惑っている間にさっさと立ち去ろうとする堂上を追いかけて声を掛ければ振り返った堂上が矢継ぎ早に言葉を告げてくる。
郁が脳内で堂上の言葉を咀嚼するよりも前に上官命令を振りかざして言い分を押し通すと女子更衣室に郁を押し込んでその場を後にした。
訓練速度よりも早い足取りでコンビニに向かいながら、堂上は白い肌に咲いた紅い華を思い出してよからぬ妄想に囚われそうになるのを頭を振って追い出そうとする。
しかし、あれを晒して所有権を主張するには関係はおかしすぎるし、何よりそこまで踏み込む気はないのだと自分に言い聞かせコンビニで昼ごはんを調達して事務室に戻った。
既にその片鱗を見せかけている執着心は将来的にはそんな軽い気持ちではなく並々ならぬ執着を持って首筋に執拗に口付けるようになるのだが、それはまだ本人の知らぬことである。
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