龍のほこら RTされたらお題をやる系お題10 忍者ブログ

龍のほこら

図書館戦争の二次創作を置いている場所になります。 二次創作、同人などの言葉に嫌悪を覚える方はご遠慮ください。

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おはようございます!
20日より3日間、お休みさせて頂きましてありがとうございました。
更新停止しておりましたが、本日よりまた頑張らせて頂きますのでお付き合いくださいますと嬉しいです。

さて、連休明け最初の更新はRTお題となります。
キスの格言シリーズもネタはあるのですが書き出せておりませんのでまた後日^^;

楽しんで頂けますと嬉しいです。


※診断の性質上、ほとんどの作品がパラレル設定となっております。

>掲載お題<
 ◆あなたは3時間以内に9RTされたら、二人とも5才児の設定で付き合ってる二人を第三者視点から見た堂郁の、漫画または小説を書きます。

よろしければ「お題ネタを見る」よりご覧くださいませ。


拍手[55回]





これはとある居酒屋で開かれた、某保育園の保育士さんたちが話していた会話より抜粋したエピソードである。
某保育園には名物バカップルが居るらしい。

「はーい、おやつの時間よー!」

保育園のグラウンドで遊んでいた子供たちを呼ぶ保育士の声が響く。
時はよく晴れた日のおやつ時。

「わーい!!おやつーっ!!!」
「あ、いくっ!おま、ころぶっ!!!」

園舎よりも少し離れたところで遊んでいたらしい一組の男女の幼児が保育士の声に立ち上がると女の子の方がぱっと駆け出した。
男の子方はそんな女の子に慌てて声を掛けるが女の子の耳には届かず、走っていってしまう。
女の子はとっても元気で保育園の園児の中でも1、2を争うスピードの持ち主で瞬発力も優れているため走り出すと止まらない。
止まらないし、実は下をあまり見ないで走るのかよく転ぶ。
男の子はしっかり者でお母さんが身重でお兄ちゃんになるのだと言い聞かされているせいもあるか、そのしっかり具合に拍車がかかっている。
走り出した女の子を追いかけて転ばない程度に駆け出した男の子の少し前で案の定女の子が派手に転んでしまった。

「ぎゃっ?!」

びったーん!!と音が聞こえてきそうなきれいな転び方をした女の子はしばらく伏せたままだったが、転んだことを自覚すると痛みからか羞恥からか顔を真っ赤にして泣き出してしまった。
焦ったのは先生と後ろから追いかけていた男の子だった。
女の子は起き上がったもののショックからその場に座り込んで泣き続けてしまっていて、泣いていることに気付いたとある園児が女の子を慰めようと近づいて手を伸ばした。
すると、女の子を追いかけてきていた男の子が物凄い剣幕で叫ぶとスピードを上げてその園児と女の子の間に走りこんだ。
どうやら、声を掛けようとした園児が男の子だったために男の子の機嫌を損ねたらしい。

「おれのいくにさわるなっ!!!」
「ひっ?!」

叫ばれた園児の方はびっくりして飛び跳ねると、悪いことをしたわけではないのに園舎の方へと逃げ出していく。
そして、追いついた男の子はくるりと振り返ると女の子の前にしゃがみ込む。
こうなるとその保育士は手の出しようがない上に、出した方が後々女の子の機嫌すら悪くなる事態になると知っているので足を止めた。

「篤君、先生他の子のおやつ準備してるから、郁ちゃんと一緒に来てくれる?」
「うん。」
「よろしくね。」

保育士は男の子に声を掛けるとさっさと他の園児たちを追い立てて園舎へと入っていく。
残ったのは転んでしまった女の子と追いかけてきた男の子のみ。
実は少し離れたところで違う保育士がガン見していたりするのだが、とりあえず男の子には眼中にないようだ。

「いく、だいじょうぶか?」

男の子の小さな手が女の子の柔らかい少し色素の薄い髪を撫でていく。
ポケットからハンカチを1つ出して、男の子が女の子の手の隙間にハンカチを差し入れると顔を覆っていた両手を離してハンカチを受け取った女の子はすんすんと鼻を啜ってハンカチを目に当てた。
男の子はもう1枚ハンカチを取り出すと女の子の泥で汚れた足やら腕やらを丁寧に拭ってあげている。

「あっくん、ごめんね・・・?」
「なにがだ?」
「まためいわくかけちゃった。」
「べつにめいわくじゃない。」

すすり泣きも治まって、ハンカチで目をこすっていた女の子が恥ずかしそうに顔を上げると男の子を見てぽつりと言葉を落とす。
男の子はそれを聞いて首を横に振るとまたぽんぽんと女の子の頭を撫でた。
嬉しそうに目を細めて男の子を見る女の子は幼いながらに女の表情をしていて、男の子の顔が赤くなる。

「ほら、けが、してないか?」
「ん、ころんでおどろいたけどいたいとこないよ。」
「そっか。ならせんせいまってるからおやつたべにいくぞ。」

ハンカチをしまった男の子が手を差し出すと、女の子がその手を取って立ち上がる。
怪我の確認をしているのかぽんぽんと女の子を全身チェックしている男の子に、女の子は素直にされるがままだ。
これが年を経て中学生や高校生になったら・・・・などと考えてしまうが、そこを考えたらいけないという本能の警告に忠実にその先は考えない。
怪我がないのを確認し終えた男の子が女の子の手を取ると、2人で仲良く園舎に入っていったらしい。
その後も、おやつを分けてあげる男の子に嬉しそうにお礼を言っている女の子が居たり、とにかく5歳児にしてすでにバカップルの極みを見せつけている名物カップルだという。


「へぇ・・・・見てみたいわねぇ、そんなかわいいカップル。」
「タスクフォース幼稚園に居るらしいぞ?」
「あら、それって近所じゃない。今度見に行ってみようっと♪」
「お前、迷惑かけるなよ?」
「迷惑なんてどこにもかけたことないわ、光以外。」
「ぐっ・・・ごほっ・・・おまっ!!」
「ふふ、光ってばかっわい~。」
「こらっ、麻子っ!!」

そんなかわいいカップルの話をしていた1組のカップルもまた、その店内でバカップル認定されていたのを本人たちは知る由もない。
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