龍のほこら Love Letter 忍者ブログ

龍のほこら

図書館戦争の二次創作を置いている場所になります。 二次創作、同人などの言葉に嫌悪を覚える方はご遠慮ください。

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こんばんは!
本日は仲良くさせて頂いているYu-Riy様の作品『プロポーズの続き~Side 郁~』から、そこで使われている曲を最近聞いていて、その度にとあることをしている堂上氏が脳内で浮かんでおりまして…許可を頂き書かせて頂きました!!

と、言うわけで・・・。
今回の作品は、Yu-Riy様の作品ありきとなります。
よろしければこちらをご覧頂いたあと、Yu-riy様の作品もご覧頂ければ嬉しいです。

時期:婚約期
CP:堂郁

それでは、「本編スタート」よりご覧くださいませ。

拍手[66回]





郁との1ヶ月振りのデートでプロポーズをした翌日、俺は自室でその時を思い出して密かに落ち込んでいた。
俺のそれは巷ではきっと断られるような申し込み方だと、流石の俺にも解ったから。
全てが初めての郁にどうしてもう少し良い言い方が出来なかったのかと口から深いため息が出た。
勢いに任せて喧嘩腰にも思える言い方で、あの時の俺には精一杯だったかもしれないし郁はそれでも即答で応えてくれたけれど。

『では、次のリクエストです。遠距離で滅多に会えない彼女へ横浜のゆうゆうさんから、最近連絡すら出来なくてごめん。とメッセージ付きです。』

マイナス思考に入りそうになった時、たまたま点けていたラジオからDJのハガキを読む声がするりと入り込んできて頭を上げた。
曲紹介が手短になされた後、曲が流れ始める。
それはまるで俺の気持ち全てを代弁しているような歌詞で、思わず聞き入ってしまった。
曲が終わるのと同時くらいにDJの声が割り込んできたが、俺はもうそれどころではなかった。
部屋に置いてあるノートパソコンの電源を点けると先ほど曲紹介で言われていた曲名とアーティスト名を入力して検索をかける。
検索結果からその曲の入ったCDの購入画面を見つけると迷わず購入ボタンを押した。
到着予定日を確認すると明後日には届くらしい。
時計を見れば門限前で、フライトジャケットと財布を手にするとコンビニに走った。
シンプルな便箋と封筒を選んでビールと一緒に買って部屋に戻った。
小牧が来るかもしれないが、どうせバレるなら放っておけば勝手に飲んで勝手に帰って行くだろう。
そう思って自室で買ってきた便箋を取り出してペンを取る。
1枚目、1行目に郁の名前をいつもよりは丁寧に書いて2行目から書き始めようとしてさっそく言葉に詰まる。
これが業務に関する書類なら迷うことは何もなく、スラスラと書き切って仕上げているだろう。
しかし、郁への手紙だと思うと何を書いていいのかわからなくなり、最初から手が止まってしまった。
ノートパソコンからはネットに出ていたさっきの曲がエンドレスリピートで流れている。
曲を聴いてもらうだけじゃなく、きちんと伝えたいと思うのに言葉にならないいろんな想いが心の中を巡っていく。

「あ〜、これじゃダメだ!くそっ!」

結局、どうにか思いつく言葉を並べて書いてみたが良いと思うものにはならず誤字をしてしまったり途中で言いたいことがわからなくなったりと便箋は次々と消費していった。
珍しく小牧が来ない日だったが、書き切ることはできずに便箋を使い切った。
翌日、午前中に入れられた出張のついでに便箋だけを多めに購入して帰ってきた。
夜、昨夜と同じように書き散らしていると小牧がビール片手に顔を出してきた。

「入るよ〜。」
「返事するまで待つとか出来んのか。」
「今日は少し待ったんだけど気づかなかったのは堂上だよ?」

ちょうどまた1枚を失敗したところで、声がかけられて顔を上げると小牧が入ってきたところだった。
ノートパソコンでかけていた曲を止めて書き損じた便箋を纏めて脇に避けると小牧は定位置に腰を下ろしながらも便箋を覗き込んできた。
今更なので何も言わずに小牧が持ってきたビールから1本手にするとプルタブを引いて一気に半分くらい煽る。

「え、何、堂上プロポーズしたんでしょ?」
「した。」
「だよね、じゃあ、これは?見た限りプロポーズみたいなんだけど。」
「……。」

問いかけられて黙秘を貫こうとする俺に、小牧は深追いをしてこなかった。
何と無くでも把握して何も言わないことにしてくれたらしい、それに内心で感謝しながら他愛もない話をする。
飲みに満足して帰ると言った小牧が部屋を出しなに、俺を振り返って口を開いた。

「どんなに言葉を選んで、飾って伝えてもさ。結局伝えたいことってほんの少しなんだよね。お前、元々口がうまいわけじゃないんだし本当に伝えたいことだけ簡潔に書いたらいいんじゃない?」

それだけでも十分埋まるでしょ。
そう言い置いて、後ろ手に手を振った小牧は部屋を出ていった。
言われた言葉を反芻しながら今まで書いた手紙の残骸を読み返すと確かに要らない部分は多種多様な言葉たちが踊っているが、伝えたい部分は同じ言葉ばかりが使われていた。
それに気付いて俺は肩に入っていたらしい余分な力がストンと抜けた気がしてガシガシと手紙を持たない方の手で頭を掻いた。
今一度深呼吸して新しい便箋を出すとペンを持ち直す。
今までに書いた何枚かを広げ、共通して書かれている部分を抜き出しながら自分らしいしゃべり言葉で書いてみる。
郁に伝えたいと思う歌詞に促されるままに、少しだけ丁寧に書いたそれはこの2晩ほどの苦労が嘘のようにすらすらと書けた。

「CDも明日届くんだったな。あとは渡すだけか。」

書き終えた手紙を丁寧に折って封筒に仕舞う。
封筒の表には郁の名前をフルネームで、手紙だからふさわしい敬称を付けて書く。
明日、これを渡して聞いた郁がどう思ってくれるかはわからないが少しでも気持ちが伝わるといいと思いながら俺は就寝準備をしてベッドに入った。
翌日、門限間近に鳴き声の郁から呼び出されて飛びつかれることになるとは思わないまま。
同時に、あの日から抱えている自覚のないわずかな不安も郁によって払拭されることも知らないままで眠りについた。
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